絵本作家こばようこ・おだしんいちろうのブログ。いちおう毎週火曜日更新してます。

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印刷所へ見学に行ってきた・伍の巻
 (文こばようこ)

6。

そんなこんなで今回最後の工程、

「見返し」のページの印刷です。


「見返し」ページは一色だけ使って印刷するので

カラーで使った全長20M近い印刷機とは別の

印刷機台数の少ない印刷機で刷っていました。


大体の本の見返しは「特色」と言って

CMYKのインクの掛け合わせで作れない

色を使います。

CMYKで色を分解して出すワケではないです。

(それだと印刷機4台は必要)


色見本帳みたいな分厚いカードから色を選んで

「この色でお願いします」って言って

印刷屋さんに出すのです。


で、ここで私は衝撃的な事実を知りました。

てっきり色見本帳通りのインクが全色あって

それを出してきて機械に仕込むのかと思ったら。


色は

その場で職人さんが具合を見ながら

練って作っていました・・・。


良く考えれば、膨大な種類のカードがあるんだから

全色インクが存在するというのはおかしいんですが

デザイン会社勤めの頃から

全然気が付いてませんでした・・・。残念な人です。


前の本の増刷ともなると

その特色はまた1から作るんだそうです。


色を作ると言っても

実際は本当に面倒な作業です。


私も絵を描いている際

広い面積を塗っていて

「絵の具が足りない」

となると、軽くパニックになります。

全く同じ色を作るのは難しいのです。


微々たる分量で

色味が変わってしまうのです。


印刷所では、増刷など再度印刷がかけられる時の為に

手がけた本の特色カラー配合メモが

ずっと記録してありました。

ちょっと昔のを見てみたら

「ピンポン1個半」

って書いてあるものが。

どうも職人さんがピンポン玉で量を表していたみたいです。

これはわからんだろう・・・。

最近のはちゃんとグラム表示になってました。


「おひるねけん」の見返しは
ほわーっとお昼寝している感じをだしたくて
Kさんこだわりの色になっています。
すぐどっちかに転びそうな、繊細な色合い。

この日は暑くて、インク練りも大変だったと思いますが
最後には綺麗ないい色に刷り上がりました。

職人技冴えわたる。

いやいや。

(次号、感動のまとめの回)


2013_08_17

| 11:00 |